円錐角膜とは、一般的に10代で発病し角膜が薄くなり眼圧に耐え切れなくなって中心部が前方に突出して名前の通り円錐型になる眼疾患です。年齢によりその症状が始まる時期は異なりますが、開始時期が早いほど円錐角膜の進行も早まります。多くの場合両眼性で、強い近視と不正乱視を伴います。
円錐角膜の原因は、まだ明確には解明されていませんが、遺伝的要因に環境的な要因がプラスされて発症すると考えられており、有病率は1000人に1人程度とされています。現在、薬による治療方法がないため、円錐角膜による近視・乱視の矯正はハードコンタクトレンズで行われますが、症状が進行すると角膜形状が原因でコンタクトレンズの装用も難しくなります。円錐角膜を放置しておくと、角膜の薄くなった部分が破れ、最悪の場合は失明に至るおそれがありますので、角膜移植などの適切な治療を行うことが必要になります。